よく何故染め物を始めたのですか?とか何で草木染なのですか?といった質問を頂くのですが、元々は単純にかっこいいTシャツを作りたいという想いから全て始まりました。

勿論最初はISTISTという屋号もなく、自宅で手製のステンシルシートにアクリル絵の具を刷り込む、染め粉(化学染料)を使いただ漬け込むといった初期衝動全開な感じでした。

(ISTISTという屋号はノイバウテンの曲名からとってます。)

そんなある時に偶然葉っぱや枝、根っ子等で染まる「草木染」というワードを目にしました。植物を煮てその煮汁に布を浸す。。。それまで染めるのは染め粉を湯に溶いて浸すという概念しかなかったのでかなり衝撃でした。青、赤やら紫、灰色~。。ホントに植物で染めてるのかと疑いたくなるようなバリエーション。しかも今まで見た事のないような深くて曖昧な色味。。めちゃくちゃかっこいい!しかも葉っぱならお金がかからない。

これでTシャツ作りたいと最低限の手順、材料を調べ、近くの竹やぶで笹の葉を刈り込みに行きました。

この時点での僕の知識は

・大量の葉っぱor枝、根っ子が必要

・色止めはみょうばん

・綿や麻しか染まらない

これだけです。笹の葉を使おうと思ったのは身近に大量に入手できる葉っぱがこれしか思いつかなかったというだけです。どんな色になるか想像もつきません。

とにかく大量に刈り早速自宅の台所で煮出す。この時偶然そこに居合わせた姉の「何してるの?」とドン引きの言葉が今でも鮮明に残ってます。突然大量の葉っぱを持って来て鍋にブチコミ、煮出すという弟の奇行を目撃したら心配になるのも無理ないのですが。。

それでもその時の僕はよくわからない希望に充ち溢れていて「草木染め~」と得意気に答えてました。

ただそんな思いだけで上手くいくはずもなく、初めての草木染Tシャツは薄いベージュでパッと見た感じは、ただの薄汚れたような微妙な物でした。

何度やっても濃くならない、自分がかっこいいと思った深い色が出ない。。
初日から壁にぶつかりそこからは図書館に通ったりネットを駆使して調べまくりました。
濃く染める為の方法や適性な温度、どんな植物からどんな色が出るのか、染料に向いた植物とは?等々
全てが新鮮でドキドキする感じでとにかく没頭していきました。

続きはまたの機会に書きます!

2010年頃の初期の笹の葉で染色したボディー+シルクスクリーンプリント
ノイバウテンのブリクサーバーゲルト!


2011年頃 マウンテンラヴTシャツ ステンシルにて作成
2012年頃 ホーミーTシャツ 刈安+インド藍+ログウッドによる絞り染め+シルクスクリーン

初めての絞り染め

 

ステンシル+藍染
脱色+藍染+ログウッド
石榴+蘇芳